副院長よりご挨拶
2020年の8月から実家にもどり、地域の皆さんの健康を守るお手伝いをさせていただいてます。
それまでは、10年近く大学で研究、診療の傍ら専門的な技術、知識の研鑽を行ってきました。特に、伊豆諸島での離島診療は思い入れが深いものです。
島民にとって唯一の歯科で診療するには、こどものむし歯治療からお年寄りの入れ歯、親知らず抜歯、小中学校の保健指導や住民検診などおよそ歯科で行うすべてが必要でした。
最初のうちは、「なんかいたいんだよ、どうにかなんないの?」と訴えるおじいちゃんの入れ歯の調整は、何度も事情聴取と現場検証を繰り返す推理ゲームのようでした。
試行錯誤しながら診療を続ける内に、関係性の良い患者さんの治療はすごくうまくいくし、ギクシャクしているとベストな治療ができないなーということに気がつきます。
この辺は、有無を言わさず自分のテリトリーに患者さんを引き込んで素晴らしい治療をする先生もいるので、ほんとうに「ひとによる」としかいいようがないのですが、「私の場合」は、よりよい関係を築くためのコミュニケーションを意識するようになり、そこから、わりとスムーズにストレスなく診療ができるようになりました。
今でこそ「先生、占い師かなんかなの?」と言われたりすることもありますが、患者さんからの信頼を得るためには自分の専門分野以外の幅広い知識と技術が必要なんだということにも、そのとき気づかされました。
そして、この経験がきっかけになり、患者さん目線での気遣いと確かな技術で問題を解決する、GP (General Practitioner) つまり、総合診療医をめざすことが自分にとっての目標になりました。
科学技術の進歩は、病気が生活習慣など様々な原因が複雑に関わりあって起こることを解き明かしつつあります。人生百年時代を迎え、終生まで健康な人生をおくるためには、健康なうちから患者さん一人ひとりに合わせた予防医療が必要になるのは間違いありません。歯科に限らず地域の患者さんの健康を支えるかかりつけ医の役割が、より一層重要になってきています。
私も、地域の総合診療医、かかりつけ医として患者さんの健康を守るため、自分の専門分野に限らず、幅広い知識、技術に磨きをかけていきます。
歯科の診療所は、患者さんが様々な思いを抱えてやってくる場所です。いままでの人生で得たすべてを動員して、患者さんがより豊かな人生を送れるような、提案、診療ができればと思っています。どんなことでも構いません。気軽に相談してください。
飯野歯科医院 副院長
飯野正義
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